文理選択は人生の大きな分岐点！後悔しない選び方とは

文理選択は、文系・理系のどちらに進むかを決めるための選択です。文理選択は高校一年生時点で決めるのが一般的なので、なんとなくで選んでしまう生徒も多いです。しかし、文理選択は大学進学に大きくかかわる分岐点であるため、後悔しない選び方が重要になります。本記事では、文理選択について深掘りして解説します。

そもそも文理選択とは？

文理選択とは、高校生が文系コースまたは理系コースのどちらに進むかの選択を指します。

通常、高校1年生の夏から冬にかけて決定し、2年生から選んだコースに基づいて学習が始まります。文理選択は大学受験や進路にも影響を与えるため、非常に重要です。文理選択の決定時期は、高1の秋から冬が一般的です。

国立教育政策研究所の調査によれば、約82%の高校生が高1の秋から冬に文理選択を行い、その中の70%が10月から12月に選んでいます。したがって、情報収集は高1の夏休みから10月中旬までに済ませる必要があります。文系と理系の違いは主に科目選択と学習内容にあります。

文系は英語・国語・地歴公民を学び、人間活動を中心に学問が展開されます。一方、理系は英語・数学・物理・化学・生物を学び、物体や科学の変化に焦点を当てます。

実際の文理選択状況では、文系コースを選ぶ高校生が約68%、理系コースが32%で、文系が多い傾向です。とくに女子は文系選択が80%に達し、理系のモデルケースが少ないことが理由とされています。男子は文系と理系がほぼ半々で、文系が55%、理系が45%です。

文理選択で後悔しないための選び方とは

文理選択で後悔しないためには、大学で学べる分野について考慮したうえでの決定が重要です。

文系学部には文学、心理学、法学、経済学などがあり、理系学部には医学、工学、農学などがあります。また、教育学や情報学などの共通系学部もあります。文理選択を決定する際の視点は、以下の3つです。

将来就きたい職業で考える

希望する職業に必要な学部の選択が大切です。

たとえば、医療関係の職業を目指すなら理系の医学部や薬学部が必要です。弁護士や公認会計士を目指すなら、文系の法学部や経済学部が適しています。特定の資格が必要な場合、該当する学部でしか学べないため、将来の職業を考慮した選択が賢明です。

自分の好きな科目で考える

将来就きたい職業がまだ決まっていない場合、自分の好きな科目や得意科目で選ぶのもひとつの方法です。

興味のある学問を大学で4年間学ぶことで、知識が深まり将来の目標も見えてきます。興味を持てる分野での学びが、学習を楽しくし、目標設定にもつながります。

オープンキャンパスに行って考える

実際に大学のオープンキャンパスに参加し、学びたい分野が自分に合うかどうかの体験も重要です。

自分の得意科目とは異なる分野に興味を持つ可能性もあるため、オープンキャンパスでの体験を通じてこれなら頑張れそうと感じる目標を見つけられるかもしれません。大学を早期に訪問し、自分が本気で取り組みたい学問の発見が大切です。

文理選択におけるNGな選び方を紹介

文理選択において避けるべき3つのNG行動について紹介します。

これらの行動は後悔を招く可能性が高いため、注意が必要です。

苦手科目で文理選択をする

国語が苦手だから理系にしようや数学が苦手だから文系に進もうといった選択は避けるべきです。

苦手科目を理由に文理選択をすると、結果的に選択肢が狭まる可能性があります。たとえば、理系でも一般教養として文系科目が求められる場合がありますし、文系でも共通テストで理系科目が必要になる場合があります。

苦手科目の回避が目的ではなく、興味や将来の目標に合わせた選択が重要です。また、今の時点で苦手な科目でも、努力や学習によって克服する可能性があるので、消極的な選択は避けるようにしましょう。

得意科目で文理選択をする

得意科目が必ずしも自分の将来に直結するわけではありません。

得意科目で選んだとしても、その科目が自分の興味や将来の目標に合わない場合、大学での学びがモチベーションを欠くケースがあります。たとえば数学が得意でも、それが将来の職業に関係ない場合、勉強の意欲が続かない可能性があります。

得意科目よりも、興味があって学びたい分野に関連する科目を重視して選ぶ方が、大学生活や将来のキャリアにおいてもより良い結果が得られる可能性があります。

友人の文理選択を参考に決める

友達が理系だから自分も理系に、あるいは親友が文系を目指しているから自分も同じ方向にという理由で、文理選択を決めるのは避けるべきです。

他人の選択に流されると、自分の本当の興味や目標に合わない学びを強いられる可能性があります。友人や周りの状況に影響されると、いざ大学で学ぶ際に興味が持てず、モチベーションの低下が考えられます。

自分の興味や将来の目標を基に、自分自身による文理の選択が重要です。自分の意思で決定し、後悔しないようにしましょう。

まとめ

文理選択は将来の進路に大きく影響する重要な決断です。文系と理系の違いや、選択のタイミングを理解し、自分の興味や将来の目標に基づいた選択が大切です。将来の職業を見据えて学部を選ぶ、自分の好きな科目に焦点を当てる、オープンキャンパスで実際の学びを体験するなど、後悔しない選び方を心がけましょう。一方、苦手科目で選ぶ、得意科目だけで決める、友人に流される選択は避け、自分自身の意志による最適な選択が成功への鍵です。